私は毎日、最低1個はLPを
隅から隅まで分析しています。

そのほか私は普段から、
ポストに投函されるチラシや、
新聞に掲載されている広告にも、よく目を通します。

その日も、いつもの日課として、時間をかけて丹念に新聞の広告を見ていました。

「どれもこれも、ダメな広告ばかりだ」
「なぜ、こんな基本的なことがわからないんだろう」

ところが、ふと新聞の端のほうに目をやると、
私の注意力は一気にひきつけられました。

「ほう…めずらしいな、訴求性のある広告があるなんて」

それは、小さなサイズの広告でしたが、
コピーライティングの基本を見事におさえて
作られていたのです。

この広告の、どこがそんなに素晴らしいのでしょうか?

それは、

・メリットをきちんと謳い、
・すぐに具体的な根拠を述べ、
・「何を」ということも具体的に伝えている。

からです。

メリットに根拠を添える

まず、冒頭でまっ先に
「新鮮さが長持ちします」というメリットを謳っています。

そして、そのあとすぐに「冷凍」という根拠を謳い、
さらに、「-60℃」という具体的な根拠も述べているのです。

世の中には、数多くのLPがありますが、
その第一画面(ファーストビュー)をみると
ほとんどがメリットしか謳っていません。

それでは信ぴょう性がないので、誰も興味をもたないのです。

たとえ「根拠らしきこと」が書かれていても、
「実際には根拠になっていないこと」しか述べていないのです。

これこそが、1つめの腫瘍=「訴求性の低さ」です。

・・・

さらに、私が見つけた小さな広告は、
「何を冷凍するの?」
という疑問にも答えています。

「高級食材」「まぐろ」「魚介肉類」と。

広告では、「根拠」と「具体的なこと」を述べてこそ、
訪問者は明瞭にイメージができるため、納得できるのです。

2段階の根拠

この小さな広告のすごいところは、
それだけではありません。

なんと、
「なぜ-60℃だと、新鮮さが長持ちするの?」
という疑問にも、この小さな枠の中で答えている点です。

「超低温だと劣化しにくいから」
というのがその理由です。

「超低温→劣化しにくい→新鮮さが長持ち」

このように2段階の根拠を述べているため、
読み手は心から納得できるのです。

こういった点が「論理性」です。

スキンケアのLPでいえば、
たんに「高濃度ヒアルロン酸が入っている」というだけではなく、
「なぜ、それが入っていると美肌になるの?」
という疑問にも答えていく、ということです。

有効成分が、こういった場所に作用して、
こういった働きをするから、あなたは美肌になれる。

ボディーコピーのなかで、
このように「2段階の根拠」を伝えることで、
読み手は心から納得することができるのです。

しかし世の中には、
なかなかそういったLPや広告は見当たりません。

・・・

私が新聞のすみで見つけた広告は
小さなサイズでしたが、
コピーライティングのエッセンスが
見事に凝縮された、素晴らしい広告でした。

広告で成果を上げるためのヒントが
そこには詰まっていたのです。