日本のコピーには、いくつかの流派があります。
私は、以下のように分けられると考えています。
- 日本で発達したコピーの流派
- アメリカから輸入された流派
- コピーに無頓着な流派
- フリーで活躍している人
まず、日本の広告の始まりは
江戸時代とされています。
ただ、このころはマスメディアが発達していなかったので、
「看板」や「のれん」でしたが…。
その後、明治時代に「広告」という考え方が
出てきたようです。
そう考えると、日本独自の広告の技術というものは、
長年かけて培われていったわけですね。
はじめは、おそらく新聞広告やチラシが
主流だったことでしょう。
テレビが登場してからは、
白黒でCMも流れるようになりました。
この流れは、いわゆる「イメージ広告」と呼ばれる流派です。
ただ、その場で買ってもらう広告ではありません。
ですので、この流派のコピーライターに
「その場で売れるコピー」は書けないのです。
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もう一つの流れは、アメリカから輸入された流派。
アメリカは広告大国であり、
そこから輸入されたのです。
ジョン・ケープルズ、デイヴィッド・オグルヴィといった、
伝説のコピーライターの流れをくむ流派です。
こういった翻訳本が登場すると、
それを参考にするコピーライターたちが出てきました。
2000年以降になると、
インターネットの登場とともに
ロングコピーというものが出てきます。
これは縦にズラッと長いページで、
セールスレターと呼ばれました。
この考え方が、現在の通販のLPに
引き継がれています。
ただ、広告代理店やLP制作会社は、
効率性を重視するために
どうしても「型」に当てはめて書く傾向があります。
そのほか、「お客の受け」をよくするために
どうしてもデザイン重視に偏る傾向があります。
そうすると、どうしてもスキルアップが難しくなり、
結果として「売れるコピーが書けない」ということに…。
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世の中には、「コピーに無頓着な流派」も存在します。
これは、デザインさえキレイであれば売れる、
と勘違いしているような流派。
あるいは、最新のプログラムでサイトを作れば売れる、
という考え方の人たちですね。
ホームページ作成業者に多くみられます。
「売るためにはコピーが重要」ということを
深く認識していないため、どうしても「売れるコピー」が
書けない傾向にあります。
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最後に残るのは、「フリーで活躍している人」。
この流派のコピーライターは、
独学で欧米の書籍などから学び、スキルを磨いています。
今は、ジョセフ・シュガーマンやダン・ケネディ、
テッド・ニコラス、ドレイトン・バードといった
コピーライティングの巨匠たちから、本を通して学ぶことができます。
ただ、こういった巨匠たちのコピーは
いわゆる「ロングコピー」。
ところが最近は、いわゆる「セールスレター」という形が
廃れてきている傾向にあります。
あまりに詐欺的な手口で販売していたため、
世の中の人たちが警戒してしまったからです。
だからといって、
化粧品や健康食品、健康グッズ、電化製品、
あるいは様々なサービスの販売サイトがなくなったわけではありません。
むしろ、こういった通販サイトは、
どんどん増えている傾向にあります。
さらにいえば、チラシ、新聞広告、パンフレット、
あるいはサイトの記事など、
コピーライターの活躍の場は広がっています。
そして「フリーで活躍している人」のなかでも、
ほんの一握りの「一流のコピーライター」たちのみが、
「売れるコピー」を作り出しているのです。
本当に力のあるコピーライターというのは、
どんな媒体であろうが「必ず結果を出せる」力を持っています。
根本の「コピーライティングスキル」という核をもっている人は、
そのスキルを、媒体によって変化させることができるからです。

