チラシや新聞広告、LP…。

広告にはいろいろありますが、
どの広告であっても、1つの大原則があります。

それは、「訴求性」があることが
売れる広告の絶対条件である、ということ。

広告における訴求性とは、
「読み手を引き込む力」にほかなりません。

読み手は、冒頭からグイグイ引き込まれ、
その先を読まずにいられなくなる。

そんな広告の成約率は、非常に高いものとなり、
どんどん商品が売れていくわけです。

「訴求性」を出すには?

結論からいえば、
「読み手のメリットになること」
を伝えることが、訴求性の基本になります。

もっと掘り下げていえば、
人の「欲求」を満たしたり、
何らかの「心理反応」を引き出したりすることが訴求性です。

そうすることによって、
読み手を広告内にどんどん引き込んでいけるからです。

欲求には「おいしいものを食べたい」「快適に暮らしたい」
「恐怖を避けたい」「承認されたい」「節約したい」
「好奇心を満たしたい」…などなど、いくつかの感情があります。

心理反応というのは、
「返報性」や「一貫性」「好意」などが知られています。

つまり、人に本来そなわっている心理に寄り添って、
その反応を引き出していくことが「訴求性」なのです。

・・・

さらにいえば、
広告にはジャンルがあり、特有のターゲットがいます。

そういった人たちの悩みや願望を熟知し、
それに寄り添うことも「訴求性」を高めます。

その反対に、もし広告の書き手が、
「自分が書きたいから」という理由だけで文章を書くと、
読み手の心に響かないものになります。

読み手の関心がないことを書いても、
誰の心にも響かないからです。

つまり「訴求性」というものは、
読み手のことを熟知することが先決なのです。

読み手のことを、きちんとリサーチし、
その心理や願望、悩みを熟知することで、
おのずと「読み手に響く文章」が書けるようになります。

その反対に、読み手のことをよく知らない人が
コピーを書いても、たいていはズレていることが多いのです。

そういったコピーは、
いくらコピーのテクニックを駆使しても、
売れることはありません。

訴求性が出ないケース

そのほかにも、訴求性が減じてしまうケースがあります。

それは、以下のケースです。

  • 伝える順番が間違っている
  • 信ぴょう性がない(誇大広告である)
  • デザインやレイアウトに問題がある
  • 文章がわかりづらい

伝える順番というのは、非常に重要です。

たいていは、広告の最初に
「一番伝えるべき重要なこと」を大きな文字で書きます。

これをヘッドライン(ヘッドコピー)といいます。

このヘッドラインの「さらに上」に、
まったく訴求性のないことを書く広告をよく目にします。

たとえば、初回限定価格がどうとか、
品切れが続出中だとか…。

でも、「何の話」なのかをまだ伝えていない段階で、
そのようなことを聞かされても、
読み手は “ちんぷんかんぷん” ですよね?

こういった間違った順番で伝えることも、
訴求性を減じることになるのです。

根拠がないと訴求性が出ない

根拠というのは、メリットに対する理由です。

「あなたは、こうなりますよ」

このように伝えたとしても、
その根拠が書かれていなければ、信用してもらえません。

ただし根拠は、
「客観的な事実」である必要があります。

よくスキンケア製品で、
「〇〇処方」という表現がありますが、
これは根拠ではありません。

なぜなら、販売者が名前を付けたにすぎないからです。

根拠というのは、「客観的な事実」です。

たとえば、
「〇〇という有効性がある△△という成分」
といった表現ですね。

デザインも影響する

そのほか訴求性は、
デザインに問題があると力を発揮できないことがあります。

もちろん「文章がわかりづらい」と
読み手は理解できなくなりますから、
「訴求性」どころの話ではなくなります。

読み手の「疑問」に答えないことも、
訴求性を下げてしまいます。

重さは?大きさは?素材は?
…もし読み手がそのような疑問をもつのであれば、
広告内に書いておくべきです。

読み手の「反論」をあえて取り上げ、
それを覆していくことも重要です。

そのほかにも、じつは
「訴求性を減じる要因」は数多くあります。

ここでは言及を避けますが、
こういったあらゆる問題点を取り除いてこそ、
広告の訴求性は、その力を最大限に発揮できるわけです。