世の中の広告は、ダメなものばかりです。

私はこれまで300を超えるLP添削を行い、
数千におよぶ広告を細かく見てきました。

その経験からいえるのは、
世の中の9割以上の広告は「問題だらけ」ということです。

その中で一番の問題点は、
ヘッドライン(ヘッドコピー)です。

カッコよさだけを追求した、
「気の利いたキャッチコピー」が多すぎるのです。

気の利いたコピー

世の中の多くのコピーライターは、
見栄えのよい、カッコいいコピーを作りたがります。

その原因は、ポスターなどに見られる、
短いキャッチコピーにあると私は思っています。

そういった、いわゆるイメージコピーを
真似たようなコピーが多いのです。

イメージコピーというのは、売るためのコピーではなく、
何かのイメージを与えるためのコピーです。

そういうコピーを書くことを仕事にしている人はいますし、
すばらしいコピーライターさんもたくさんいます。

しかし、その手法を
「売るための広告」に持ち込んではいけないのです。

・・・

カッコいいコピー、気の利いたコピーにしようと思うと、
どうしても文字数が少なくなります。

そうなると、具体的なことが書けないので、
抽象的で意味不明なコピーになってしまうのです。

もちろん、コピーライター本人の頭の中では
きちんとイメージができていることでしょう。

しかし、それをコピーとして表現しきれていないため、
読み手はコピーライターと同じイメージがもてないのです。

そもそも何の話なのか?

世の中には、
「そもそも何の話なの?」
という広告がけっこう存在します。

冒頭のヘッドラインを見ても、
何のジャンルなのか、わからないのです。

信じられますか?

「何のジャンル」かがわからないのです。

ひどい広告になると、
その先をしばらく読み進めても、
いっこうに「何の話なのか」が見えてきません。

誰がターゲットかもわかりませんし、
何の商品を紹介したいのかもわからないことが多いのです。

こういったケースでは、
読み手は「大前提」を自分の頭の中だけに描いています。

しかし、そのキーワードをコピーや文章で表現していないため、
読み手はまったく理解できないのです。

ひねりを利かせたコピー

カッコいいコピー、気の利いたコピーを書く人は、
ちょっとひねったコピーを書きがちです。

それによって、
「すごくうまいコピーだ」
と思われたいのかもしれません。

しかし、読んだ人は
何のことだか意味がわからないのです。

なぜなら、コピーライター本人の頭の中のイメージを
伝えていないからですね。

カッコいいコピー、気の利いたコピーで
成功する人も、もしかしたらいるかもしれません。

いるとしても
それは、よほどの天才でしょう。

その場合でも、
きとんと伝えるべきことは伝え、
ポイントはおさえているはずです。

しかし、その他大勢のコピーライターが
カッコいいコピーを書こうとすると、
ほぼ確実に失敗するのです。